声を届けたい
第49章 守
【………これを…聞いてるって事は…
……俺は……死んじゃったのかな?】
『守……』
【……これを…聞いてるのは……瞳…かな?
ごめんな…瞳……
俺は…明日…脳の腫瘍摘出手術をするんだ。
成功する確率は……
極めて低いって…
成功しても…普通の生活が出来ないかもしれないし…
…手術後…目を覚まさない可能性も…
最悪…死んでしまうかもしれない…
脳死の可能性もあるって……
へへへ……
大変な手術…なんだ…】
『……盲腸の手術みたいに簡単…って…言ってたのに』
【……で…俺は……
助からなかったんだな……
ごめんな…瞳…
四ヶ月……
俺は…瞳に病気の事を言わなかった…
知ったら…気を使っただろ?
昔みたいに…話したかったから…
昔みないに…笑ってほしかったから…
…葬儀には…遠いから…でてないよな…
これも…友か…母さんが…郵送してくれてるとありがたいな…】
『…来てるし…守の部屋で…私が見つけたっつーの…』
【…さて…
結構…覚悟は…
出来てた…………はずなのに………
さっき…瞳と…電話で…
また…明日って………
切ったから……】