声を届けたい
第1章 手紙
高校に入学してすぐ…
懐かしい相手から
手紙が届いた…
佐々木 守(マモル)
中学一年まで近所に
住んでた…男の子…
学力も体力も…顔も…
普通の……男の子…
幼稚園、小学校、中学校と
同じところに通った
中学一年の夏…
家庭の事情で転校した
仲が良かった…と言われれば疑問だが…
母親同士が仲が良く、
ランチだの、旅行だの
子供達を巻き込んでキャッキャやっていた…
転校してからも、手紙のやり取りをしていたが…
回数が減り…
年賀状のやり取りだけになっていた…
それが…
久しぶりに見た便箋…
携帯のメールばかりの生活に…
手紙が届くなんて…
少しむず痒かった…