声を届けたい
第7章 6月
6月…
梅雨の時期に入った…
守クンとの
電話を初めて二ヶ月がたとうとしていた…
始めは10分ぐらいの会話だったのに…
最近では…
30分を越えている
その頃になると、
友達とのメールも落ち着き…
みゆきチャンと
高校で仲良くなった
こずえチャン
ぐらいに収まった…
この二人には
守クンの事を話した…
なんだか照れ臭かった…
―――――――…
「瞳〜夕飯できたって!
降りといで!!!」
姉さんの声がリビングから聞こえた…
『はーい…
守クン…呼ばれてるから。
行くね。また、明日!!!』
【おぅ。って今の声、
薫姉さん?】
『うん。大学生になったんだよ!!!車の免許も取ってさ〜!この前、助手席に乗ったけど…生きた心地しなかったよ!』
【マジで?車か〜夢だな!!!】
『何言ってるの〜?!
私たちだって、後二年もすれば、バイクだって車だって免許とれるじゃない!!!
どっちが早く免許取れるかな?』
【…瞳…チャンの方じゃない…?】
『なに?競争する気ないでしょ?』
【……あのさ……】
『ん?なに?』
【……や…いや…】
『なに?』
【あっ…えっと
これから…瞳…って…
呼び捨てにして…いいかな…さすがに…チャンずけは…子供っぽいかな…って…】
『えっ!!!あっ…解った…
じゃあ…私も…
守……で……いいかな?』
【おぅ…いい…】
『じゃぁ…姉さんが呼んでるから…
守……また…明日……』
【あ…明日な…瞳…】
プツン…ツー、ツー、ツー…
キャーーーーーーーー!!!