声を届けたい
第14章 車
頭が…白くなって……
何も考えられなかった…
【…ひとチャン…
お兄ちゃんが…
ひとチャンには言うなって。
でも・・・・・・知らない…なんて…残酷…かなって……】
『…友チャン…
今から…行く…
私………守に…会いに行っていいかな?』
私は…何も考えず…
財布と携帯…を…
鞄に入れ………部屋を出た…
お姉ちゃん…
お姉ちゃんに連れていってもらおう……
リビングに行き…
テレビを見ているお姉ちゃんに仙台に行きたいと…
無理矢理ひっぱった…
「ちょっと…
今から?何時間かかると思ってるのよ!!!嫌よ!!!」
『お願い…お姉ちゃん…
今…行かないと…ダメなんだよ…休みでしょ?
お姉ちゃんと一緒ならお父さんもお母さんも許してくれるから!!!!!!
お願い!!!!!!』
最後の方は…ほとんど…
泣いてた…
泣かないと思っていたのに…
目から…涙が…
「……解った…
車で理由聞くからね…」
ただならぬ私の様子に…
お姉ちゃんは…車を出してくれた…