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声を届けたい

第19章 反応



涙が…



守の手に落ちた…


それすら…反応なし…




でも…守は…生きている…



寝てる…




そう…思うことにした…





病室から…出ると…




廊下に…佐々木のおばさんとおじさんがいた…



「…瞳チャン?…なんで…
あら…薫チャンまで…」



『こんばんは…
守とは…毎日…電話…してて…』



「…じゃあ…病気の事は…しっていたの?」



『いえ…今日…友チャンに聞いて…初めて…知りました…目が…見えなかった事も…』



「…そう…
瞳チャンと話してる時は…忘れたかったのね…」


おばさんは…ハンカチで
涙を押さえた…



『今日も…電話する予定だったんです…沢山おしゃべりする…はずだったんです…』



「今日の手術はね…半々の確率だったの…
うまくいけば…腫瘍を取り除いて生きる…
取りきれなくて………」



そんな…危ない手術を…

盲腸を取るくらい簡単な手術だなんて……



『そう…だったんですか…』




何も…知らなかったな…








守は…


私には何も言ってくれなかった…












バカ……




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