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声を届けたい

第28章 走る



プッ…


『…もしもし…友チャン?』


【…ひとチャン…お兄ちゃんの容態が…】



な………………


うそ……………………



『…守は…大丈夫なの?』

【解らない…】



解らない?どうゆうこと?



私は電話を切り…


ボーッとした……


えっと……




え……どうしたら…



フラフラと…

ホテルを出る…


歩きながら…病院を…目指す…



徐々に足が早くなる…


早歩きから…小走り…


気がつくと全力で走っていた…



夜中の道は…
都心とは違い…車の数も少なく…

静かだった…

私の息の切れる音が聞こえる…








走っても…




走っても…




前に進んでいない気がした…




早く…病院に……
行かなきゃ………………



守…に会わなきゃ…………



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