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声を届けたい

第32章 カード



『…脳死…です…か?』



おばさんは…涙が溢れる出し…
話す事ができなくなった…



おばさんを抱き寄せ…
おじさんが…私に…


二度目の釘を打つ……



「ごめんな…瞳ちゃん…
守は……目を開けた後…
また、昏睡状態になって…
…さっき…
脳死の…判定がでたんだ…」



「…守の手…暖かいだろ…?
……でも…死んでるんだ…」









あ…



あああああ…









そんな・・・・・・・・







声に……ならない声が…


生まれて初めて……


出したことのない…
声が…出た…









『あ…ぁ…
うあああああ―――――』



握る手は…


温かくて…生きているのに…

ちゃんと…心臓は…動いているのに…











守の手を握り…


床にへたりこんだ…







『まだ…暖かい…』







「…病室の…引き出しから…
“臓器提供意思表示カード“
が出てきたんだ……」




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