声を届けたい
第39章 時間
廊下での時間は……
沈黙が…多かった……
おじさんもおばさんも…
摘出手術の手続きに追われ…
友チャンのそばには来なかった…
この状況を友チャンは…何年も味わって来たのか…
『…守は…友チャンに感謝してたよ…』
「嘘ばっかり…
私は……酷い…妹だったよ…
早く……死んじゃえ…って…思ってたんだから…」
『…フフフフ…思わない方が…おかしいよ…
その方が…守も気が楽だったかもね…
【がんばれ…とか、治る…とか】聞き飽きただろうし…』
多分…病気の事を…
聞いていたら…
私はその台詞を言っていた…
自分ではどうする事も出来ないのに…
善意のプレッシャーをかけたかも…
守は…だから…伝えなかったのかな…