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夜会で踊りましょ!!

第1章 橘様の浴衣



 浴衣の無料試着を次々と着て見せる。男二人。

 翼女は、着付けの様子も見てみたのを抑えながら、ジッとしている。

「遥香…」
 ぐったりしてきた柾季。

「もういい?」
 柾季の表情を見て、遥香が翼女に聞く。

「あ…うん。柾季君…歩睦君、ありがとう…」
 翼女が恥ずかしそうにお礼を言うと、柾季がシャキッと立ち上がった。

「翼女ちゃん。また、したい事や、行きたい所があったら、俺、頑張って来るから何でも言って!」
 柾季は翼女に勢いよく話しかける。

「ひ!」
 翼女はいきなりの柾季の顔のアップに、一瞬顔が赤くなる。

「ね!」
 柾季が何気なく肩を掴んだ瞬間。

「ぁぁ…」
 顔が青ざめていく翼女。


「あ、だめ!」
 遥香が慌てて間に入る。

「柾季。女の子にそんなに急に迫っちゃダメ!」
 歩睦が柾季を羽交絞めして引き離す。


「どうどう…」
 遥香が、ガタガタ震える翼女の背中を撫ぜている。


「おい、柾季、行き成りすぎる!」
 歩睦が小声で抗議する。

「あ、ごめん…勢いすぎた…」
 柾季はシュンとなる。

「ごめん、大丈夫?」
 柾季が反省した顔で遥香の側にいる翼女に近づく。


「…は、はい…」
 遥香の背中に隠れる翼女は小さく返事する。

「よかった…」
 安堵の顔の柾季。

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