16歳に恋する23歳の俺。
第1章 合コン
「この頃、お前が幹事の合コン、ロクな女いねぇじゃん」
ブスッとした顔で文句を言うと由真は、
ヘラヘラとした笑顔で反論する。
「うっせーな。俺は俺が好きな子と仲良くなれれば
それでいいんだよ。
それに大地は自分で女調達できるんだからいいじゃん」
「俺らはエサか……」
ため息にかぶせるように他の男達が口を挟む。
「そうだよ、越川はモテるからいいけど俺らは〜!」
「しかも、この前も唯一のかわいい子を
持って行きやがって〜!」
───やばい、苦情がこっちに来た。
こいつらには悪いけど、
合コンで本気で付き合う女を見つけるつもりはないし
当分“付き合う女”を探すつもりもないから、
一晩遊ぶにはちょうどいい、いつもそのつもりだ。
さて、今日は二枚目気取り?盛り上げ役?
どんなテンションでいこう?そう考えながら
タバコをくわえると、
「あ、サキちゃんこっちこっち」
笑顔で手を振りながら呼ぶ由真。