16歳に恋する23歳の俺。
第5章 様子。〜大地side
きょどる俺をよそに
優美花ちゃんはぽつりぽつりと話していく。
「・・・彼氏、
あの……
いわゆる、DV男で
あたしずっと殴られたり蹴られたりしてて…
我慢の限界で、家出てきたんです」
よっぽどつらい思い出があったのか
目に涙を溜めて
少し声をかすらせながら話す。
「まあ…見つかったら
たぶん殺されると思いますけどね」
無理やり愛想笑いを作るが
口角がひきつっている
んな無理して笑うんじゃねぇよ……
ざわつく店内で
優美花ちゃんの心も騒いでうるさいのか
彼女はテーブルに大粒の涙を落とす
場所を移動しようと思い、
俺は優美花ちゃんのカバンと彼女の腕を持ち上げて
マックを出た。