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「じゃあこれから病院に行くよ」

屋上駐車場で別れた後、彼は病院に向かう。

会社の健康診断の血液検査の数値が悪く再検査になったらしい。

結局、再検査の詳しい結果を私は知ることはなかった。

ただたまにメールで伝えてくる症状。

かなり体重が落ちた。

空咳。

聴力低下。

血痰。

精密検査要。


早く精密検査に行けばいいのに、
仕事が忙しく検査に行けないし、
行けなくてもいいと思っていたらしい。
ただ症状から自分で調べ、
なんの病気か勝手に目星をつけていた。

そしてその病名とは

彼と出会う直前の夏に亡くなった私の父の病気と同じであり、

彼がいつか行こうとしていた病院とは

私の父が入院していた病院だった。