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君のため。

第24章 一度目のホテル。

ホテルのエレベーターの中。

二人きり。キス。
舌が絡みあう。
すぐフロアに着く。
口を離す。

そしてあなたは笑顔。

手を引っ張られドアの上のライトが点滅する部屋に。

…ごめん。トイレ行くね。

恥ずかしいけど仕方なかった。
もうキスだけで私は濡れすぎていたから。

トイレを出る。

抱きしめられる。
激しいキスとともに服を脱がされる。
可愛い下着をつけていったんだけど、それもあっという間に剥ぎ取られて私は全裸にされる。

彼も直ぐに服を全部脱ぐ。

裸同士で抱き合うことに意味があるように全裸で、強く抱きしめ合う。

こうして抱きしめ合うのは久しぶりだった。
服を着たまま、一方的にされるのとは大きく違った。

強く抱きしめ合う。
体温を感じる。
愛を感じる。

そして愛を確かめ合う。

お互いを触り、お互いを口づけし、お互いを舐めて。

彼の指を受け入れて、
彼自身を受け入れて、
今まで出したことのない声を私は出す。

激しくて激しくて、
血が出るくらいに激しくて。

何回も何回も。
気持ち良くて。
気持ち良すぎて。

「中で出していい?」

…ダメ!





「出しちゃった…、

…うそー!」

イタズラな笑顔で。

怒る私。…幸せな風景。


ねぇ。
どうしてあなたはそんなに嬉しそうな顔で私を見つめるの?


そんな幸せそうな表情見せられたら、今日で終われないじゃない。

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