
君のため。
第51章 終わりの日まで 2。
確かに言った気がする。
「最後の恋なのかな」
とあの電話の後呟く彼に。
…私にとっては最後だけど、
あなたにとっては最後じゃないかもしれないよ。
なんでこんなことを言ったのか。
彼の二度目の離婚が決まったと告げられたから。
それは私のせいではなく、とっくに決まっていたことだと言った。
フェアじゃなくなる。
最初に奥さんと別れたら私も別れるよ、って言ったのに。
ただでさえ過剰になっているのに、自分の守るものがなくなった彼の行動を考えると、
…恐かった。
…あなたにとっては最後の恋じゃないかもしれないよ。
そういう意味では、私が別れを告げたようなものなのかもしれない。
本当に真剣に愛してたら、
映画「卒業」のラストのように何もかも捨てて連れていかれてしまっても?
実際彼はそれを頭に描いてたみたいで。
でも私はそんなこと思いもしない。どうしてかって?
全てを捨てられるまでに、私は彼のことを知らなかったから。
会っても私達はほとんど話すこともなく、抱き合うことしかしなかったんだから。
もうメールや電話では嫉妬、辛い、ばかりでまともに話せなくなっていたし。
後々、彼に今の彼女さんを愛していける確信について聞くことになる。
「一緒にいて楽しいし…」
…あなたは一緒にいて楽しいかどうかもわからないくらい、会ってもほとんど話すことなく、
私を抱いてばかりだったじゃない?
私はもっともっとあなたと話がしたかった。
そんなことを今更思う。
こんな虚しい感情。
もう嫌だな。
「最後の恋なのかな」
とあの電話の後呟く彼に。
…私にとっては最後だけど、
あなたにとっては最後じゃないかもしれないよ。
なんでこんなことを言ったのか。
彼の二度目の離婚が決まったと告げられたから。
それは私のせいではなく、とっくに決まっていたことだと言った。
フェアじゃなくなる。
最初に奥さんと別れたら私も別れるよ、って言ったのに。
ただでさえ過剰になっているのに、自分の守るものがなくなった彼の行動を考えると、
…恐かった。
…あなたにとっては最後の恋じゃないかもしれないよ。
そういう意味では、私が別れを告げたようなものなのかもしれない。
本当に真剣に愛してたら、
映画「卒業」のラストのように何もかも捨てて連れていかれてしまっても?
実際彼はそれを頭に描いてたみたいで。
でも私はそんなこと思いもしない。どうしてかって?
全てを捨てられるまでに、私は彼のことを知らなかったから。
会っても私達はほとんど話すこともなく、抱き合うことしかしなかったんだから。
もうメールや電話では嫉妬、辛い、ばかりでまともに話せなくなっていたし。
後々、彼に今の彼女さんを愛していける確信について聞くことになる。
「一緒にいて楽しいし…」
…あなたは一緒にいて楽しいかどうかもわからないくらい、会ってもほとんど話すことなく、
私を抱いてばかりだったじゃない?
私はもっともっとあなたと話がしたかった。
そんなことを今更思う。
こんな虚しい感情。
もう嫌だな。
