
薔薇はあいを囁く
第4章 あいの憂鬱
休み時間、暇なあたしは、ついつい周りの話題に聞き耳を立ててしまう。
「ああ~もう、やりてぇ。」
「は?なにいってんだ?お前は。」
後ろの席にたむろす、木下くんと須藤くんの会話だった。
木下くんは、金髪の今時の男の子って感じで須藤くんは、一見硬派だけどワイルドでクラスで一番モテる男の子だ。
二人の進路は、黒金高校という、不良がいると悪名高い高校だったはず。
「潤~。聞いてくれよ。彼女が最後までやらしてくんないだよ~。」
「そりゃ気の毒だな。」
「だろ?もう、吐き出さなきゃ溜まりまくり。」
「何のための彼女だよ?意味ねぇ。」
「だょな。浮気しちゃおうかな。」
あたしは、木下くんのその言葉に固まってしまった。
