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お姉ちゃん、一緒にアソボ?

第3章 play 2

ただ、漠然と…

ほんとに漠然と…そう思った。

深くなんて考えなかった。

きっと…忘れていたのかもしれない─

もう、昔のことだから…

あの時感じた…違和感を……

あの時感じた…

恐怖にも似た、後悔を…──

きっと私は…忘れていた。

「お姉ちゃんっ」

…え?

校門から出る間際。

横から聞こえた…何処か、懐かしさを覚える声に真優は思わず反応してしまった。

「やっぱり…お姉ちゃんでしょ?」

声の方向へ顔を向ける。

「うわっ…眩し…っ」

その人物は、逆光でうまく見えない。

「エヘヘ…また戻って来れたからさ…
…会いに来ちゃった。」

声の主が、ニヤリと笑った気がした。

─ジャリ

一歩一歩、こちらに近づいてくるその人を…

やっと真優ははっきりと視界に捉える事に成功した。

…え?

「悠真……くん?」

「っ……覚えてて、くれたんだ?」

嬉しそうに笑う男の子。

それは…間違いなく……
あの時、引っ越してしまった、

悠真だった。

─ゾク

何故か悠真が笑う度、

喋る度…動く度──

真優の背中にはゾクゾクと
悪寒が走った。

「ただいま…お姉ちゃん」
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