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人魚

第4章 満たされない蒼

俺が、女たちと清算したのが
あの夏の海で知り合った
夏生を見てからだった…

まるで…人魚の様な
泳ぎ…美しく流れる髪
日焼けした健康的な身体
笑うと白い歯が
まぶしくて…俺は…初めて
綺麗だと心から
そう
思った。


欲しかった
夏生を

でも
俺は…傍に居るしか出来なかった
震えたんだ
胸が…
身体が…

俺の愛しい
人魚。泡にならないでおくれ…

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