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歌音が
自転車を勢いよく倒し
砂浜におりて
二人の状況を見た。


『蒼は…渡さない…』そう呟き


今にも
夏生を抱き締めそうな蒼と夏生に
声をかけた


『ねー何してるのぉ！』

気がついた二人は

歌音を見ながら

『歌音もこっちきなよぉ～』と
笑いながら手招きする夏生

蒼は、歌音を見つめ
両手に拳を握り締める。


『ぢゃましやがって…』と
波を見ながら呟いた。


楽し気に走りよる歌音
夏生は手を差しだし
歌音と手を繋ぎながら
波を蹴りあげる…