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いつか…

第5章 :あなたと




龍さんと付き合うことになって
今までよりも毎日が楽しみになった。
ずっと《龍さん》って呼んできたけど
付き合って《龍》と呼ぶようになった。
最初の頃は名前を呼ぶのも恥ずかしくて…
他のカップルとは違う。
会ったことも声を聞いたこともない…
けど好きで好きで…
たまらない。
ねぇ龍…
覚えてるかな?
お互いをたしかめるみたいに
毎日毎日<好き>《大好き》って…
こんな言葉で伝わるのかな…

2月になり
私は高校受験で忙しくなった。
龍とは…
メールできなくなっていった…
けどなにも言わずに
メールしなくなった訳じゃない。
学校が午前授業じゃなくなって
親も…口にはしないけど圧力があった。
学校から帰ってきたらすぐに塾…
塾から帰ってくると夜の10時を回っている。
そんな毎日に変わって
私はかなりのストレスを受けていた。
身体は生理不順をおこして
月に何度も生理がきた。
吐き気が止まらないときもあった。
何度も龍に弱音が出てしまいそうになった。
そんな時思い出すのは龍の言葉
私が受験でしばらく連絡できないことを
伝えると
<わかった…
寂しいけど和希ががんばってるなら
俺は和希が戻ってくるまで待つよ>
<けど…寂しくなったりしたら
いつでも連絡しておいで?
いつでも待ってるから
けどがんばってね>
この言葉がいつも私の支えになった。
龍に寂しい思いさせてるから
私が負けたらいけない。





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