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いつか…

第5章 :あなたと





連絡しないで10日以上が過ぎた
2月14日
この日私は
私立の合格発表を見に行く。
世間で言う`すべりどめ´の学校
みんなは普通に学校があるけど
合格発表だから個人で見に行く
この日は龍と朝からメールした
…やっぱり龍とメールしてると安心する
電車に乗っている間も
連絡できなかった時間を埋めるように
メールをした
会場で発表をみる"合格"の文字…
すべりどめの学校でも合格は嬉しい
一番に報告するのは
やっぱり龍で…
<おめでとう!!>
とても気持ちがこもっているのが伝わった。
私も精一杯《ありがとう》を言った。
この日はお昼頃に家に戻ってきた。
学校に合格の連絡を入れて終わり。
本当は登校した方がいいけど
歩いて疲れたし
同じすべりどめを受けた子達も行かないから…
校欠扱いになった。

この少し前に私の学校で放火があった。
夜に学校に入って教室に灯油をまいて
火をつけたらしい。
2クラス燃えただけですんだけど
私のクラスと隣のクラス…
その隣の図書室も
もちろん立ち入り禁止になった。
今は仮の少人数教室で過ごしている
卒業式の時もきっとこの教室だろう。

しばらくして
龍とメールをやめて
親が帰ってくる
合格の報告だけして2階にあがる。
自分の部屋なんてない
とりあえず机に向かってみる
しばらくしたら公立高校の後期受験がある。
前期は面接だったけど…もちろん不合格
後期は筆記試験。
塾でも何度も過去の問題をやらされている
けどどの過去の問題をやっても
結果は受ける高校ギリギリ
勉強しないといけないのもわかる
とりあえず何度も過去問題を繰り返し解く。
そんな問題よりも私の頭は龍だった。
いつでも龍のことで頭はいっぱい…
また連絡できない日が続いて
後期受験の日になった…









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