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 巡 愛 

第2章 言霊の……


『未明さん、はじめまして。カンナと申します。半年ほど前からいつも拝見しておりました。体調でも崩されましたか? お大事になさってください。』

 これが、カンナさんとの出会いだった。

 47になる男の、愚痴のごとき日記を見ている人などそうそういないだろうと思っていたし、まして普段、メッセージをもらうことなどほとんどなかったので、正直なところ少々驚いた。

 文字は違えど、自分の妻と同じ名前だということにもドキリとしたり。

 反面、体調を気遣ってくれる人など自分にはいないと思っていたから、嬉しかったのも事実だった。

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