テキストサイズ

 巡 愛 

第2章 言霊の……


 私はそんな気持ちで、それまでの数ヶ月の間、1度もブログを書いていなかったカンナさんに「あなたも何か書いてみてはくれませんか」とメッセージを送った。

 彼女は専業主婦で、ブログにかくようなことは何もないと恥ずかしがったが、またその姿がいじらしくも感じられて、堅苦しく考えるようなものではないと言いくるめるように、書いて欲しいとお願いしたのだ。

『なにを書いても、笑わないでくださいね』

 そう前置きをしてカンナさんが書いたものは、なんとも切ない女心のつぶやきだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ