巡 愛
第3章 もう一度……
『メッセージ受け取りました。
ありがとう。
カンナさん、あなたはきっと寂しさが募り過ぎてしまったんですね。
僕があなたの頭から離れないのは、ここ数ヶ月、僕があなたのブログにご主人の目線で慰めるようなメッセージを書いてきてしまったからでしょう。
僕も同じです。
いつしかあなたのことが頭から離れなくなってしまいました。
でも、お互いにわかっていますよね。
僕たちに受け止められるのはそれぞれの言葉だけで、決して僕たち丸ごとではないと。
現実には守るべきものがあり、帰るべき場所があります。
僕たちはそろそろ、現実と向き合うべき時を迎えたのかもしれません。
僕は妻に、あなたはご主人にここでつぶやいてきた気持ちを伝えるんです。
どんなに小さな思いでも。
少しずつ、少しずつ。
カンナさん、あなたの誕生日は3月の始めでしたね。
その日までにお互いここを卒業しませんか?
きっと大丈夫、あなたはあんなにもご主人を愛しているのですから』