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ふしだらと言わないで

第6章 慰み者の娘 3

 ある日深夜に目を覚ます

 隣にいたはずの彼の姿はなく
 海斗の少し大きな声が聞こえた



「なぜだ!?
なぜ情報が漏れている!?」



 あぁ…
 焦ったような声
 いや困惑か
 私には状況はわからないが
 社にとってよほどの損害か、不利な局面に陥っているのだろう



「社長…」
「わかっている…
まだ取り返しは利く」



 キィ…
 寝室のドアが開けられる
 光が入る

 カイトさま…



「双葉…起きてたか
すまない僕はこれから出かける」
「はい…」
「キミのことは
秘書の佐藤に任せてある
何かあったら頼るといい」
「いってらっしゃいませ…」



 私は見送る
 別れを惜しむキス

 ほのかな笑顔で送り出す

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