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ふしだらと言わないで

第6章 慰み者の娘 3

「ありがとうございます
一人じゃ寂しくて…
佐藤様」



 有能な秘書だと聞いている

 25と若い女性で、メガネが似合う知的な方であり、普段は美しく冷涼だが笑うと可愛い人だった

 私は社長の愛人ともあり、公には受け入れられない存在だが、彼女は社長のよき理解者として私を認め、何かとよくしてくれていた



 いわば支える仲間だ
 役割や形は違えど

 私は彼女を夕食に誘った



「いいですよ
社長が戻られるまで
双葉様を一任されてますし
私でよければ」
「口に合えばよいのですが」



 こんな女性になりたいなぁ

 カッコよくて、頼られて
 女性なのに仕事がすごくできて

 憧れを抱いていた

 楽しく食事した
 一種の姉妹みたいな
 そんな空気が出来上がっていた



「飲みますか?」
「私だけが飲むのも…」
「注がせてくださいな」



 私はお酒を勧めた

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