テキストサイズ

FREE BIRD

第1章 1994年初夏

…誠side…

僕と雪は神父の顔を真剣に見ていた。


「病めるときも健やかなる時もあなたは妻、雪を愛する事を誓いますか?」


「誓います」


僕は力強く答えた。


同じ事を雪にも聞き、雪は「誓います」と恥じらいながら答えた。


「では、誓いのキスを」


雪のベールを外し、僕は初々しい雪にそっと唇を寄せた。


僕達は神の前で永遠の愛を誓ったのだ。

僕の人生が新たに始まる記念すべき日。

1994年5月10日、
僕、立川 誠 18歳。
雪も同じく18の時の事だった。


僕達は雪に宿った新たらしい命と家族になる決意をした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ