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FREE BIRD

第28章 抑えきれない大人

「こんにちは、行こうか…」


「はい」


小さく返事を返し、僕が歩き出すと控えめに後ろをついてくる。


本当は手でも繋ぎたい。


でも僕達は秘密の逢瀬だ。


誰に見られるか分からない。


人前では馴れ馴れしくしてはいけないと思った。


僕は持て余した手をポケットに押し込んだ。


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