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FREE BIRD

第6章 酔った勢いで

雪の肩を抱き引き寄せた。


「やめてよ…テレビ見えない」


雪はめい一杯の力で腕を伸ばし引き離そうと抵抗した。


それでも力尽くで雪を僕の中に封じ込め、唇を奪おうとした。


「ちょっと酒臭いぃっ」


思い切り眉間にシワを寄せ顔を背けた。


「いいじゃんか…なあ、雪こっち向けよ」


僕は片手で雪を捉え、
もう片方の手でリモコンを取り上げ停止ボタンを押した。

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