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FREE BIRD

第49章 辛くなる別れ

…誠side…

ホテルを出て渋谷駅まで辿り着いた。


別れ際は美穂さんの寂しげな表情が分かるから、なるべく見ない。


「じゃ、またね」


美穂さんは寂しさを隠すよう軽く言った。


「ああ、今日はありがとう。久々ゆっくり出来た」


「良かったわ」


「うん」


僕は美穂さんの手を握った。


「またね」


「うん、また…」


互いの手が離れて違うホームへ向かった。


僕と美穂さんは一度だけ振り返り小さく手を振った。







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