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FREE BIRD

第57章 会えば愛しい人

「缶詰めは動きが悪いからね…」


しかしさっきからちっとも商談が進まない。


チラリと時計を見る。


ああ、美穂さんとの約束の時間が過ぎている。


取り引き先のハゲ親父の頭はたいてやりたくなる。


「それならデモストレーションなんかいかがでしょう?
調理方法なんかやってみせればかなり売れますよ」


僕は思いつきで言ってみた。


「おお、なるほど!」


あれ?ハゲ親父がどうやら気に入ってくれたようだ。


「では、こちらの要望通りこの単価でお願いします」


「そうだな。それでやってみようか」


ようやく商談成立だ。


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