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FREE BIRD

第60章 言わせない、聞きたくない

溢れ切った後、ちゃぷん、ちゃぷんと水音がバスルームに寂しく鳴る。


「誠さん…あの…」


背を向けたまま美穂さんが発するのを思わず抱きしめまた遮った。


「好きだよ…好きだ…」


耳元で何度も囁く。


美穂さんはただじっとしていた。


濡れたうなじにキスをして頬を寄せた。


美穂さんの告げようとしてる事を掻き消すように、甘い言葉で宥めようとした。


終わりにはしたくない。




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