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FREE BIRD

第66章 友達

…美穂side…

翌日、進の前では平静を装いなんとか店まで来れたが、私は思った以上に苦しんでいた。


開店前の掃除をしていたが、身が入らない。


何を思ったらいいのか心の居場所がないのだ。


誠さんに恋をしてから、いつもいつの時も必ず誠さんが頭にあって、彩っていた。


そこが真っ黒に塗り潰され、何を考えていいのかわからなかった。


真っ暗だ…私は何も見えない…


ガッシャーンッ‼︎


「美穂っ!」


私は立ちくらみ、棚に倒れかけた。

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