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FREE BIRD

第73章 新たな幸せ

「あ、それね」


私の持っていた、進の位牌に千夏ちゃんは気づいた。


「あ、うん、待って、包むわ」


私はテーブルにあったハンカチを広げ進の位牌を丁寧に包んだ。


「はい、あなたのお父さん、お返しします」


「ありがとう…美穂さん…お幸せに」


千夏ちゃんは進の位牌を受け取りニッコリと笑ってくれた。

目元がやっぱり進に似ていた。


「ありがとう、千夏ちゃんも心ちゃんも元気でね」


「ええ、じゃあもう行くね」


「うん、気をつけて…」




千夏ちゃんは心ちゃんの手を引き進の位牌と共にこの家から出て行った。





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