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FREE BIRD

第75章 わかっていたよ

「親父、そろそろ始めていいか?ワンステージ終わったら、真緒迎えに行かなきゃ」


「いいよ、真緒ちゃん今夜お帰りか?」


「そう言ったじゃないか。なんか親父の為にイギリスの煙草買ったらしいぜ」


「イギリスはなんもねえからなあ。気にせんでもいいのに」


「真緒はそういうコだろ」


「ああ、イイコだ。お前にはもったいないくらいな」


真緒ちゃんとは息子、潤平の嫁だ。

息子は生意気に学生結婚しやがった。


彼女はクラッシックのピアノをやっていて、短期留学から今日お帰りだ。


潤平は少し膨れたが、逸る気持ちを抑えながら直ぐにピアノの側に向かった。




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