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FREE BIRD

第75章 わかっていたよ

「それはそれはおめでとうございます!

息子はまだまだ未熟もんですが、数枚アルバム出してるんですよ。普段はトリオなんですけどね。うちじゃもっぱら一人で弾いてます。
今日のめでたい日の記念になるよう、気合い入れさせますよ!」


「ありがとう」


彼の方が先にコーヒーを口にした。


「うん、旨い」


彼が満足な笑みを見せてくれた。


俺はそれを見届けて、息子に彼らの事を告げ、カウンターの中に戻り、一服した。


煙草の煙の向こうに我が息子の調が始まった。



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