妖艶怪
第3章 第三章
ここから
どうしたら彼を誘うか。
そればっかり考えた。
「あの?もしもーし」
あっ!はいっ?
「着きました」
気づけば○△□ホール。
人は全くいない。
「じゃ、これで」
くるりと背を向けて帰っていく。
待って!
つい口から言葉が…
無言で振り向く。
あのぜひお礼がしたいです
「別に大したことしてないんで」
でも…もらって欲しいんです
「?」
アタシを。
何言ってんだアタシ-----??!!
お前は妖怪なんだぞ?!
人間食べないと
生きられない妖怪なのに…
「それって…」
近づいてくる彼。
心臓がバクバクする。
それでなくても
人間より鼓動が早いのに、
聞こえちゃう!
「どうゆうこと?」
彼はセクシーな
怪しい笑みを浮かべた。
それでなくても
かっこいいのに
そんなふうに
見られてると思うと…
アタシをもらって。
「俺のモノになるの?」
キャー!S!S!
あなたのモノになりたい。
「でも俺、君のこと
全部知らないんだけど」
アタシもあなたのこと
全然知らない。
「知りたい?」
心臓が飛び出す…っっ!!!
…知りたい
「それぢゃあ教えてあげるよ」