妖艶怪
第5章 第5章
アタシたちは
マリヤの家に
行くことになってた。
マリヤの家に泊まる
一晩中しゃべる。
マリヤのお母さんの
人間の骨を揚げたやつは
超絶美味しくて
それを食べながら
語り明かすのが大好き。
「そういえば
オクターとは最近どうなの?」
オクター???
「婚約してんでしょ?」
オクターのこと
すっかり忘れていた。
別れ…られるかな。
オクターは妖界でも
力のある妖怪の
デビルフィッシャー族で
求婚されて
親が断るなって
うるさいから断れなかった。
別れるかもしんない。
「なんで?!
そんなにセックスキモいの?」
確かにセックスは超キモいよ。
「どんな感じ?」
触手とかめっちゃぬるぬるだし。
「円滑に行きそうだけど」
それがそうゆう
ぬるぬるぢゃなくて
なんか…まとわりつく
ってゆーか…
とにかくキモいの!
「そうなんだ…他には?」
勝手にアナルに挿れてきたり。
しかも触手を。
「あ~それは嫌。
アナル勝手に触られんのも
なんか嫌ぢゃない?」
嫌だ!
「…でも別れるのは
それ以外の理由もあるんでしょ?」
マリヤには
なんでもお見通し。
でも人間を好きになった、
なんて言えない。
だって…人間で例えると
食用の牛に恋した、
みたいなもんだもん。
人食い妖怪にとって
人間は食べ物でしかなくて
恋の相手ぢゃない。
牛とセックスした人間なんて
普通いる???
なんてゆうか
好きぢゃなくなったの。
「どして?」
なんか
魅力を感じなくなった。
「ふーん??まぁいいけどさ
もったいないよ」
まぁね。
それよりさキラトとは
どうなの??
「えーどうって…」
キラトとは
アタシの従兄で1こ上。
人食い妖怪で
結構かっこいい。
ユーヤには負けるけど
マリヤは1年前から
キラトが好きなんだけど。
メールとはしてんでしょ?
「してるよ…昨日もした」
しゃべって笑って食べて
そんなふうに1日が
過ぎていった。