妖艶怪
第7章 第7章
家に着くと
家の中はシンとしていた。
誰もいないらしい。
部屋に行くと
オクターのぬるぬるだらけ
だった。
うっわぁ最悪…。
クローゼットを開けると
中は無事だった。
人間界用の格好をして
部屋を出ようとすると
ママが立っていた。
ママ!いたの~??
居たなら…
「どこ行くの?」
どこってお腹空いたから…
「人間界?」
当たり前ぢゃん。どしたの?
ママの顔をふと見ると
アタシたちが
食事をするときの"妖怪"に
なっていた。
ママ…?
「オクターはどうしたの?」
…オクター?
オクターは家ぢゃない?
「オクターの所へ行きなさい」
アタシお腹減って…
「早く!今月結婚するんだから!
行かないなら食べるわよ?!」
ママは鋭い歯と長い舌を
あらわにした。
今月結婚?!ママどうしちゃったの??
泣きそうになる。
ママ、どうしたの??!
結婚てなに!!?
「いいから行きなさい!」
そして威嚇してくる。
ママがアタシ威嚇するなんて…
涙が止まらなくなって
家を飛び出した。
そして人間界へ向かった。