テキストサイズ

妖艶怪

第7章 第7章



ユーヤぁ…

涙が次から次へと
あふれでてくる。
ユーヤの温もりが
愛しくて愛しくて

「泣いてたらわかんないだろ」

ユーヤは子どもに言うみたいに
優しい声で言った。

アタシは涙を拭いて
とりあえずユーヤの部屋に
あがった。

なんて説明しよう。
心配そうな視線が
注がれてる。


あのね、実はね、

「ん?」

ユーヤの顔を見る。

アタシ…婚約者がいて、

ユーヤの表情が固まる。
でも

「それで?」

と言ってくれた。

アタシはもともと
そいつ…その人と
結婚したくなかった。
親が強引に進めてて。
向こうは
アタシが好きみたいだけど
アタシは
好きでもなんでもなくて…
それでユーヤに会ったの。
アタシはユーヤが好きだから
最近全然連絡とってなかった。
それで…
家に帰ったらそいつが居て…

するとユーヤが
抱きしめてくれた。

「レイ…」

無理やり犯された…。
気づいたらそいつの家にいて
帰ったらママが怒ってて
そいつの家に行かないと殺す
って顔だった。

抱きしめる力が強くなる。

「そばにいてやれなくて
ごめん」

ユーヤ…ユーヤ…ユーヤ…

顔を手で包む。

唇と唇がぴったり重なる。
温かい舌が入ってきて
アタシのと絡まる。
こうしてるだけで幸せ…

舌、唾液、吐息、唇が
ひとつになるように
深く濃く絡み合っていく。

ユーヤの指が
アタシの髪を巻き付け
頭を引き寄せる。
アタシもユーヤの髪に
指を絡ませ引き寄せる。

もっと近くに感じたい
もっともっとユーヤを感じたい
もっと、もっと、もっと、、、

ストーリーメニュー

TOPTOPへ