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気がついたら。

第2章 知らない人。



『お嬢ちゃん?大丈夫?』

その人は、道に倒れている自分をそっと起こしながら、聞いてきた。


ーーコク

うなずくだけで精一杯の自分を、その人はニコリと笑って許してくれた。


『・・・独りなの?』

ーーーコク。


『名前は?』

ーーー・・・。

『言えないの?』


ーーー『わからない。』



自分のかすれた声に驚いた。

するとその人は




『じゃあ、うちにおいで。

僕が君を助けてあげる。』



すると、その人は、

私を担いで、汚い道から出してくれた。

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