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いつまでも

第2章 はじまり

「ほんと…ですか?」

「うん!見えないから分かんないよね…」

「でも言われてみれば…声が翔くんです」

「声で分かるの?」

「目が使えない分、耳と鼻が利くので」

「じゃあ、信じてくれる…?」

「はい!私のこと助けてくれた恩人ですから。でも…」

「なに?」

「私なんかと会うのは、よくないでしょう?もう会えないんですか?私たち…」

「そんなことない!!」

俺は衝動的に口に出していた。

「俺は…葵さんにまた会いたいし、食事とかもしてみたいし、もっと知りたいし…だから、電話番号、交換しません?」

「私…いいんでしょうか?恩人とはいえ、日本のトップアイドルと電話番号の交換なんて」

「俺がしたいんです!いいですか?」

「…はい!」

そんなこんなで、勢いではあったが、なんとか番号を交換した。

「また電話するから」

「はい!今日はありがとうございました」

「いえ、じゃ、仕事あるんで!」

俺はウキウキ気分で仕事に向かった。

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