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いつまでも

第6章 葵side

私は電話でお断りした。

泣きそうになるのを必死でこらえて。

もう会わない方がいいとも言った。

会うと忘れられなくなるから。

「迷惑かけるから…」

そう言ったけど、聞こえなかったみたい。

私も泣きそうで、ちゃんと言えなかった。

ほんとは…

今すぐにでも会いたい。

私もだいすきって伝えたい。

おんなじ気持ちだねって笑い合いたい。

でも

こんな私なんかが、みんなの翔くんを奪ったら…



失明して、初めてだよ。

こんなに自信なくしたのは。



ごめんね、翔くん……

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