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いつまでも

第7章 もう一度

「実は…私、翔くんのことがすきです。本当は、だいすきなんです。出会ったときから」

「…うん」

「翔くんが告白してくれたとき、本当はすぐにでも飛び込みたかった。でも、翔くんがあんなにみんなに愛されている存在だなんて、知らなくて…」

俺は黙って聞いた。

「それに、私、こんな私だったら、迷惑かけちゃうから…」

「そんなことない!」

「えっ?」

「俺は、葵さんのすべてがすきなんだ。目が見えないとか、関係ない。前向きに生きる姿勢に、けなげさに、かわいさに、本気で惚れたんだよ」

「翔くん…」

「俺が、葵さんのこと守るから。ずっとずっと、味方でいるから。だから俺と、付き合ってください!!」

「…はい」



彼女は泣いていた。

俺はこの先、

絶対彼女を泣かせたりしない。

そう誓った、夏の涼しい夜だった。

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