テキストサイズ

Sakuraba in WonderLand

第2章 現在






「俺は絶対に!結婚なんてしないから!」


『翔様!?』


僕の名前は

櫻井翔。


今、また結婚の話出されたんだけど。


絶対に結婚なんてしないわけで。


だって俺は

ずっとずっと、一目惚れした人を待っているから。


「まさきくん…。」


俺は初めて会ったとき、まさきくんにキスされた

頬を触る。

10年ほど前だけど、

まだ覚えてる。


『翔様ここにいらしたんですか』


「麗香さん…?」


この人は俺の専属のお手伝いさん。


何でも相談とか聞いてくれる優しい人。


『またあの人のこと考えてらしたの?』


「はい…。」


『一度会っただけの人をずっと待つなんて可能性が…』


「でも。」

麗香さんが話してた途中だったけど俺は言う。


「俺は、絶対に迎えにきてくれるって信じてるんです。」


「だってまさきくんと約束したから」


『翔様…。』


「ちょっと散歩してくるね。」

『いってらっしゃいませ。
お気をつけて。』



絶対にきてくれる。


一度会っただけだけど、


信じる。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ