お金の関係
第15章 涙の告白
詩織「ごちそうさま、先出るね」
父「詩織」
詩織「何、私急いでるから急ぎじゃない
なら…」
父「学校の事だけど、もう少し経ったら
前の学校に戻れるから」
詩織「前の学校…」
父「嬉しいだろ」
詩織「あぁ…うん…」
数ヶ月前
会社の倒産、多額の負債、借金
それによって詩織が学校を自主退学した
事
その事を父は
今でも申し訳なく思っていたようで
詩織の意見も聞かず勝手に転入の手続き
をしていたようだ
詩織「…」
父「詩織?」
詩織「えっ?あぁ…行ってきます」
父「いってらっしゃい」
詩織「…」
学校まで変わってしまったら
充と会うのは、これまで以上に困難にな
る
その為
転校する前になんとか
もう一度、充とちゃんと会って話したか
ったが…
詩織「今日も休みですか?」
担任「仕事の方が忙しいみたいで今月は
休むって」
詩織「…そうですか」
先生が言うように
仕事が忙しいのは確かだった
でもどこか、どこか避けられてるような
気がして
詩織はその日、迷惑を承知で充の家を
訪ねる事にした