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父「詩織！？」

詩織「…お父さん」

父「そんなびしょ濡れで…傘持って出な
かったのか？」

詩織「…ぐすっ…お父さん…」

父「詩織？」

詩織「お父さ…お父さん…うぅっ…」

父「…詩織」



家に着くなり父の胸で
わんわんと大泣きしてしまった詩織
普段からあまり
泣く事の少ない詩織の涙に
父は驚いた様子だったが詩織が落ち着く
まで
何も聞かなかった



父「！？」

詩織「…ごめん…驚かせちゃったね」

父「何かあったのか？」

詩織「…何もないよ、何も」

父「父さんには…話したくないか…」

詩織「違う！！そうじゃなくて…その…
色々あって…」

父「そうだな、色々あるよな…」

詩織「…」

父「風邪引く前に風呂入れよ」

詩織「…うん」



冷えた体を温める為
少し早めのお風呂に入った詩織
温かいお風呂に浸かれば体の疲れも悲し
みも
お湯に溶け
落ち着く事が出来た
しかし…