お金の関係
第16章 再会
高倉先輩「かわいそうだと思って優しく
してやったのに…」
詩織「先輩…何言って…」
高倉先輩「もしかしてお前…俺が本気で
お前に惚れてるとでも思った?笑える…
そんなワケないじゃん」
詩織「…酷い」
高倉先輩「はぁ?酷いのはお前の方だろ
俺はお前がいつも一人寂しくしてるから
かわいそうだと思って優しくしてやった
の、それなのにお前ときたら…」
詩織「…」
高倉の事
最後まで信じたかった
自分への優しさ、気持ちは同情ではない
高倉の本心だと
でも違った
高倉の優しさ、気持ちは同情だった
かわいそうな自分への同情
係員「はい、お疲れ様でした」
高倉先輩「どうも」
詩織「…」
係員「お客様?大丈夫ですか?」
詩織「…大丈夫です」
その日を境に
高倉は学校で詩織と会っても完全無視
詩織をいない者として扱った
そんな高倉の態度に賛同するかのように
他の人達も詩織の事を
無視し続けた