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詩織「…」



白石が帰ってから
詩織は白石に言われた事
充の事を必死に思い出そうとした
しかし
どんなに考えても充と会ったのは
あの日が初めてで、それ以前に会った事
はなかった



父「ただいま」

詩織「…あっ、お帰り」

父「白石さんは？もう取りに来た？」

詩織「…少し前にね」

父「どうした？」

詩織「…お父さん、九条さんって男の子
知ってる？」

父「九条？聞いた事ないけど…知り合い
か？」

詩織「同級生、最近になって久しぶりに
会ったんだけど私覚えてなくて…高校は
違うし中学の時かな…」

父「でも詩織、中学は女子校だったから
会ったのは小学校の時じゃないか？」

詩織「あぁ…そっか…」

父「卒業アルバムは？なかった？」

詩織「探してみる」



高校は違う
中学は女子校だったし
考えられるのは小学校の時だけ
小学校の卒業アルバムで充の事、調べよ
うと思ったが
引っ越しの時に処分してしまったのか
卒業アルバムを見つける事は
出来なかった