お金の関係
第5章 罰
充「俺の命令、ちゃんと守ってるみたい
だな」
詩織「…はいっ」
昼放課
渡り廊下に呼び出された詩織
他の生徒達がいる教室で話せる内容では
なかった為
人気の少ないこの場所に
移動したのだが
詩織「…!?」
充「えらいぞ、いい子だ」
詩織「…」
頭を撫でられ
初めて充に褒められた詩織
なんだか照れ臭くて下を向くと顎を掴ま
れ
充と視線が合うように
上を向かされた
詩織「あっ…」
充「…」
詩織「あの…えっと…」
充「目が赤い、昨日あれからまた泣いた
のか?」
詩織「それは…あっ」
充「…」
詩織「充…さ…」
充「…」
赤く腫れた詩織の目元
そこに充はキスをしたり舐めたりして
詩織をギュッと
抱きしめた
詩織「充さん?」
充「…ごめん」
詩織「!?」
充「…ごめんな…詩織」
詩織「…」
充に謝られる度
充に抱きしめられキスされる度
詩織の胸はキュッと苦しくなり痛くなっ
た
この胸の苦しみ、痛みは
詩織の中で少しずつ芽生え始めていた
充への淡い
恋心からだった