お金の関係
第8章 痛いだけ
先生「じゃあまずレシーブの練習始めて
周りの人にボール当てないよう気をつけ
てね」
生徒「はい」
詩織「…」
体育の時間
女子は体育館でバレーボール
男子はグラウンドでサッカーの練習だっ
た
グラウンドからは
男子数人の掛け声が聞こえてきていたが
見学中なのかその中に充の姿は
なかった
詩織「…見学かな…痛っ!!」
女子「あらっ~ごめんなさいね、いるの
気づかなくて」
詩織「ちょっと…いい加減にっ」
女子「でも存在感ないから仕方ないわよ
ね、あははははは」
詩織「…」
動物園で会って以来
彼女はなにかにつけて詩織に八つ当たり
してきた
理由はもちろん
詩織が充と仲良くしていたからだ
詩織「…痛った」
先生「町田さん、大丈夫?」
詩織「平気です、練習続けますね」
先生「…」
詩織「…」
こんなの慣れっこ
こんな事でいちいち腹を立てていたら
彼女の思う壷
単に彼女が喜ぶだけ
内心、ムカついてはいたが
彼女からの嫌がらせを気にする事なく
詩織は一人、黙々とレシーブの練習を続
けた